チルスとマンス@21美

行ってまいりました。

やっぱり劇場は良いな、瞬間芸術はいいな、人が目の前で生の息遣いを持って動くこと、空間の温度感を共有することって貴重だな、と思いました。

会えること、会話できること、どんな状況でも希望をもって生きること。

(飛び降りた先に)何が待っているかはわからないけれども、希望を持って前に進め、というメッセージをいただいた気がしました。

稽古をオンラインを使って遠隔で行うという試みの大変さ、感染状況に応じて経済をはじめとした状況がコロコロ変わるなかでの(自粛強化と自粛解除とか)テーマ設定の難しさ、集客/公演面の苦労など、並ならぬ課題があったんだろうな…と思いました。とにかく観に行けて良かった!

21世紀美術館は感染対策として入口にサーモグラフィーとカメラの設置と、アルコール消毒がありまして、
会場となるシアター21の入口ではフェイスマスク着用のスタッフによる受付、アルコール消毒、宣伝用チラシは手渡しでなく各自でお取りくださいスタイル。公演終了後もアンケート記入&回収なし、SNSやネットを通じて感想をお寄せくださいとのこと。
もし万が一、感染者が出てしまったら、図らずして他の公演に何かしらの影響を与えてしまう。"延期公演"と簡単に言えども、関係者のスケジュール調整や会場の空き状況ほか様々な要件からなかなか実現は難しい。演劇って改めて贅沢な表現だと思わされました。
ちなみにアフタートークは九谷焼作家の宮本雅夫さんがゲスト。何故、演劇のアフタートークに九谷焼の職人さんなのか?と思ったら、翻訳監修・通訳の池田直隆さんが宮本さんの陶器を愛用されているという話しだった(気がする)。こういう、一見"関係ない"縁も、実は緩やかに繋がっているんだと意識するのはwithコロナ時代には非常に大切な気がします。

たとえば景気が落ち込むと財布の紐が固くなり、実用性のないものや急を要さぬものから不要とされて切り捨てられるだろうが、果たして長い目で見た時にそれは本当に不要なのか?なくなると寂しいのではないか?(実際流れが止まると、なくなる可能性はあるのに)と。そういうことに意識を向けるキッカケにも繋がるのかなと。
こちらの展覧会にも行ってみました。
静止しているものでも、人間が動きながら見ると動いてるように見える。実際には一つしかないものが、少し角度を変えたら(見えていたものが)見えなくなったり、(一つしかないものが)沢山見えたり。物は、ただそこにあるだけなのに。心穏やかに冷静さを取り戻そうと語りかけられているような展示だと感じました。

オスカー・ワイルドの"芸術はすべて無用のものである"って言葉をふっと思い出しました。無用だけど、無用じゃないよね…

不器用なりに自由を求めてあがいてる女の日記

明るく、おかしく、逞しく。